この頃になるとファンディスクには“ミニゲーム集”的なものよりストーリーを重視したものが求められるようになりましたので、本作発売の翌年となる『Memories Off After Rain』を皮切りに、そうした方向へとシフトしていきました。
『After Rain』は外伝的な位置付けですが、2006年に発売された本作のファンディスク『Memories Off ~それから again~』は明るい雰囲気のアフターストーリー集になっています。
そうした理由のひとつには、『After Rain』発売後に「彼らはまだ思い悩んでしまうのか」というお声をいただいてしまったからというのもあります(苦笑)。
“らしさ”とあらためて向き合った作品
スタッフ一同で「“メモリーズオフらしさ”とは何だろう?」というところからあらためて考えなおした作品です。
みなさんが望むものとは? そして僕らはそれに応えつつ、いかにしてこだわりを入れていくか?
そうした熟考を経て、主人公たちは一作目や『2nd』と親和性の高い高校生としつつ、『想い出にかわる君』で好評だったカフェ要素も残すことにしました。
タイトルに込めた思い
サブタイトルの「~それから~」には、文字通りの意味もありますが、本作のオープニングテーマでもある「それでも君を想い出すから」の略でもあります。
『想い出に変わる君』に続きナンバリングを付けなかったのは意図的なもので、これから初めて手に取っていただける方に入りづらい印象を与えたくなかったからです。
もし今から初めてシリーズに触れようという方がおられたら、僕はこの作品から遊ぶことをお勧めしたいです。
キャラクターに関する想い出
ヒロインたちの中では、陵いのりの人気が頭ひとつ出ていましたね。
ほかのヒロインたちも、リアルっぽさの中にもゲームならではの浮き世離れした一面や突飛なところを込めることができて、作品にうまくなじませられたのではないかと思います。
また、『想い出に変わる君』に続いて水樹奈々さんにオープニングテーマの歌唱をお願いできたこともあり、いのりと“ピアノつながり”という形で『2nd』のほたるにも再登場してもらうことにしました。
主人公の鷺沢一蹴も、おかげさまで支持を得られました。
無責任ではないけれど、優しすぎもしない。そして人を不幸にしない。
そんなところが共感につながったのではないかなと考えています。
ファンディスクに求められることの変遷
この頃になるとファンディスクには“ミニゲーム集”的なものよりストーリーを重視したものが求められるようになりましたので、本作発売の翌年となる『Memories Off After Rain』を皮切りに、そうした方向へとシフトしていきました。
『After Rain』は外伝的な位置付けですが、2006年に発売された本作のファンディスク『Memories Off ~それから again~』は明るい雰囲気のアフターストーリー集になっています。
そうした理由のひとつには、『After Rain』発売後に「彼らはまだ思い悩んでしまうのか」というお声をいただいてしまったからというのもあります(苦笑)。